2012年10月アーカイブ

 情報発信委員会主宰による本年度2度目の例会となる10月例会は、『青工会アピール大作戦!』。5月例会『その情報、本当に"正しい"ですか?』でメディ ア・リテラシーに正面から向かいあい、「情報」の本質についての考察をめぐらせた後は、いよいよ例会を通じて外部に情報を「発信」してゆこう、というわけです。

ではその発信の手段とは?なんと、10月20日(土)に行われる「甲府大好きまつり」内のイヴェント"Beat to Beat"に出演し、踊りを披露しよう、というもの。念のためご紹介しておくならば、今年第24回を迎える「甲府大好きまつり」は甲府市制施行100年を 記念して始まったお祭りで、甲府の中心市街地を舞台に、様々なステージ・イヴェントや出展が繰り広げられます。メイン・イヴェントは「まつりパレード」 で、音楽隊・子どもみこし・甲府大好き音頭・Beat to Beatなどのパレードが、甲府の街を盛り上げてゆきます。私たち青工会が出演するBeat to Beatは各種パレードの最後に位置づけられ、出場団体が共通テーマであるこのお祭りのためのオリジナル・サンバ曲に合わせ、それぞれ独自の振り付けによ る踊りを披露し、審査員による評価を受けるのです。

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小林智斉委員長の熱い思いにより提案されたこの例会アイディア、当初は委員会内部で少なからず議論となりました。踊ることが、果たして「情報発信」となり 得るのか。青工会を、踊りによってアピールすることが、果たして効果的なのか。自分たちだけで、観衆を納得させるだけの振り付けを生み出し、ある程度の完 成度まで高めることができるのか。若手事業家の集まりである青工会をヴィジュアル面で表象すべくスーツ姿&共通ネクタイで踊ろう、という基本アイディアは 固まったものの、踊り本体に対する明確なイメージはなかなかまとまりませんでした。

不安を抱えたままの船出を確信に変えてくれたのは、優れた指導者の登場でした。新入会員の田代和馬会員の紹介により、NPO法人ルーデンス(ダンスを通じ て子供たちに身体表現の楽しさを伝える活動を行っている)に所属する、志村香奈子先生に振り付けと指導をお願いすることになったのです。志村先生は例会趣 旨を即座に理解し、ビジネスマンの一日を、「仕事編」と「解放編(アフター5)」に分けて構成したみごとな振り付けを考えてくださいました。

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やがて夏から週1回の夜の練習がはじまり、30~40代中心の会員が、志村先生の指導のもといっせいにダンスのステップを踏む壮大な情景が甲府市内の某所 でくり広げられることになりました。最初はストレッチの段階で阿鼻叫喚の苦しみを味わい、自分の身体がこれほどまでに自由に動かないことに七転八倒してい た会員(特に私...)も、回を重ねるごとにステップに慣れてゆき、踊りの楽しさを実感できるようになりました。これもひとえに、志村先生の卓抜なご指導のお かげでしょう。身体の基本的な動きをまず身につけ、振り付けの「意味」を理解し、あとは反復と細部の詰めによって身体に染みこませてゆく...このプロセス を、明るく楽しく分かりやすく、先生自身の美しいお手本を通じて、会員全体に浸透させていってくださいました。

当日の踊りは17時から、出場全18団体のうち17番目の登場。山梨中央銀行や岡島が立ち並ぶ甲府のメイン・ストリートに集結した会員たちは、全員が漆黒 のスーツ姿、法被姿やチアガールが大多数を占める諸団体の中で異様にアウトレイジな存在感を放ち、心なしか皆さん我々から適度な距離を置いているように思 われます。が、気にしてはいられません。全員、踊ることで頭がいっぱいです。
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盛り上がっている会員、緊張しまくっている会員、それをほぐ すためにひたすら踊りの振り付けを反復する会員(←私)と待ち時間の風景はさまざまでしたが、いよいよ自分たちの番になったらあとは一直線。心強くも一緒 に踊ってくれることになった志村先生と共に、笑顔と開放感で、甲府の街を練り歩き、踊り歩きます。いつしか、春日モールの狭い通りに入ってからは、周囲か ら掛け声がひっきりなしに飛び、盛り上がりが肌で直接感じられ、大いなる一体感と高揚感を全員が味わっていました。練習の時、4分半の踊りのパターンを5 回、6回と繰り返すのが実に体力的に辛かったのが、本番では「え、もう終わり?」というくらい短く、凝縮された時間に感じられました。その後の懇親会が、 ふだん以上の大盛り上がり大会になったことは、申し上げるまでもありません。

審査結果は、残念ながら上位5チームには入 れませんでした。しかし私たちは、「毎日闘うビジネスマン」の踊りを通じ、青工会をアピールし、地方都市の例にもれず決して元気とは言えない甲府の街を活 気づける祝祭の一翼を担うことができたことに、ささやかな誇りを感じています。ご覧になられていた方々が、帰りの道すがら、「あの人たち面白かったよね」 と笑いながらその夜の楽しい語らいに私たちのことを思い出してくれたのなら、本望です。                        
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PCや携帯のヴァーチャルな空間が日常になりつつある私たちにとって、身体表現は「生きることの感覚」を思い出させてくれる、貴重な機会なのかもしれません。会場でも多くの子供たちが踊っていましたが、未来を担う子供たちが、困難な社会を互いの信頼感と共に乗り切ってゆく力を得るために、身体表現はとても尊い意味を持つに違いない、と感じました。無論、私たち大人にとっても。

踊るってすばらしい!

(文責:情報発信委員会 矢澤孝樹)
山梨青年工業会は、すでにご紹介したとおり毎月1回、各委員会主宰で「例会」を行っています。その内容は、各委員会の特性を生かした学びあり、遊び あり、体験型イヴェントありとさまざまですが、手法的には二つに分かれると申し上げてよいかと思います。つまり、外部講師を迎えての「講師例会」と、委員 会メンバーが内容と進行を一から考え、完全管理して進めてゆく「手づくり例会」の二つです。私が今年度このブログでご紹介した2つの例会のうち、5月の情 報発信委員会(私の所属委員会でもありますが)による『その情報、本当に正しいですか?』は「手づくり例会」、7月の経営力委員会による『挑戦する経営者 に学ぶ』は「講師例会」でした。それぞれの良さがありますが、「講師例会」は外部からの新鮮な刺激を会にもたらし、「手づくり例会」は委員会が例会を創っ てゆく過程で"体験的学び"とプロデュース力、団結力を深めてゆくのが特色だと申せましょう。

さて、9月19日 (水)19:00から甲府商工会議所の5階ホールで行われた、総務委員会(柴田和則委員長)による9月例会『頭スッキリセミナー』は、「手づくり例会」に あたります。"ものづくり"をベースにしつつも多種多様な業種の若手事業家が集う山梨青年工業会をひとつに束ね、その活動を支えてゆく総務委員会。委員長 はじめ委員会メンバーのすべてが、常に「どうしたらこの会をスムースに運営してゆくか」という問いに頭を悩ませているに違いありません。「頭スッキリ」 は、まさにそのような総務委員会だからこそ選ばれたテーマなのだと思います。むろん、それは私たちにとっても、仕事や日常のすべての瞬間において、重要な テーマであることは間違いないでしょう。常に決断、判断が求められる毎日において、どうしたら、混沌とした思考の迷路から抜け出し「頭スッキリ」状態にた どりつくことができるのか。
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そのための道標として、総務委員会が携えたのが、「マインドマップ」という方法論でした。こ れは、イギリスの著述家トニー・ブザン(1942年生)が発案したブレインストーミングの手法であり、混沌とした思考に一定の道筋と論理を与え、いわば脳 内概念をマップとして視覚化する思考ツールです。中心にテーマ概念を置き、連想の枝を四方八方に伸ばしてゆくと、そのテーマから導き出される自分の考えが みごとに体系化され、視覚的にも楽しいマップができあがる、という寸法です。これを学び、実践してみようというのが今回の例会なのです。

例会は、パワーポイントによる資料を委員会メンバーが順次解説し、その間にテーブルごとに分かれた小チームで実際にマインドマップ作成を体験するワークショップがはさまれる、という流れで進みました。まず柴田和則委員長によるマインドマップ概説でスタート。ビル・ゲイツやアル・ゴアといった著名人、またGMやディズニー、ボーイング等の一流企業がさまざまな形でマインドマッ プを活用していることを解説、会員は緊張感に包まれました。そんな凄いことができるのか、と...。しかし心配無用。委員会メンバーがリレー方式で、マインド マップの目的・用途・作り方をわかりやすく解説してゆきます。飯島浩司会員は、自己紹介を例にとったマインドマップの実例。
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秋山由里会員は、中心テーマか ら伸ばしてゆくマインドマップの「枝」が自分の頭の中の引き出しを芋づる式に開け、思考を整理してゆくその手法のメリット。若尾逸生会員は、自分のスケ ジュールをマインドマップ化するその効用。功刀数也会員は、ノートテイキング、各種メモとしてのマインドマップの活用法。齋藤祐次郎会員は、キーワードの 重要性と応用例としてのSWOT(強み・弱み・機会・脅威)分析等の紹介。そして田中剛会員はビジネスへ活用できるマインドマップのさらなる可能性について。
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委員会メンバーが互いを絶妙のキーワードで紹介しながらバトンタッチしてゆく(これもマインドマップの効用?)など、笑いの絶えない プレゼンテーションの間にワークショップが挟まれ、会員は「自分」や「予定」といったテーマでマインドマップ作成に励みます。難しいのでは...という最初の 印象はたちまちほぐれ、枝を伸ばし、連想を広げてゆくことで、自分の中で混沌と渦巻いていたものが、みごとに整理されてゆくのです。そして、これは純粋に楽しい作業でもあります。

私個人の印象ですが、マインドマップにはふたつの方向性があると思います。ひとつは「自分」を 垂直的に掘り下げてゆく方向性。つまり、この得体の知れない「自分」というものの全体像をはっきりと見える形にする。自分は何が好きで、どのような生を歩 み、何に重きを置いているのか。もうひとつは「水平的」な方向で、スケジュールや仕事の段取りを決め、目的意識や優先順位を明確化し、行動に指針と方向性 を与えてゆく。このふたつの方向性を基本として、いくらでも応用が利く優れたツールであると実感することができました。それは上述のような総務委員会の的 確なプレゼンテーションのおかげであり、皆が共に考えることで単独の学びよりもはるかに多くの理解が得られるという点で、「手づくり例会」の良さが十分に 生かされた例会であったといえるでしょう。翌日から、さっそく実践している会員がかなりいるはずです。

例会には友好関係にある、先輩格の昭島青年経営者クラブの方々も参加してくださいました。終了後の懇談会では大いに友好を育みましたが、いつもの例会後の懇親会よりもさらに皆の会話がはずんでいたとしたら、それはマインドマップ実習で思考が整理されたおかげかもしれません...。

(文責:情報発信委員会 矢澤孝樹)

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