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  TOP >> 青工会メールマガジン >> 青工会メールマガジン第76号(2008/11/15)


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☆★☆★☆【 青工会メールマガジン 第76号 (2008/11/15) 】☆★☆★☆
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いよいよ秋らしく、過ごしやすい日が続いていますが、皆様はいかがお過
ごしでしょうか。先日青工会のHPを見ていたら「青工会ブログ」が始まっ
たようですよ、メルマガとは違った情報が得られるのではないでしょうか。
それでは青工会メールマガジン第76号スタートです。

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 【今月のメニュー】
   ◆会長からのひとこと  −− 橋爪会長より
   ◇10月例会のご報告  −− 総務情報委員会
   ◆11月例会のご案内  −− ものづくり委員会
   ◇リレーコラム     −− 私が語ります!雨宮康順さん
   ◆シニアリレーコラム  −− 私が語ります!初鹿武仁シニア
   ◇「私の業界の今」   −− 松下清人会員
   ◆「中国投資」(その4) −− 内田監事
   ◇Enjoy活字Life−− 鈴木一郎さん
   ◆編集後記
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       ★〜〜〜 会長からのひとこと 〜〜〜★
    山梨青年工業会 平成20年度 第37代会長 橋爪千春
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秋ですねぇ。夜も長くなって読書をするのに最適な時期になりましたね。
最近では本を全く読まない人(特に若者)が多いらしいです。皆さんは読
書していますか?って言うほど自分は読書家ではないし、読むのは殆どが
小説(しかもジャンルが凄く偏っている!)なのですが、それでも毎年数
冊は読んでいます。年間数冊で読書を語るな!!って話ですけど、本を読
む事はいいことですよね。知識を得られたり、心が豊かになったり、想像
力が豊かになったり・・・
という事で、今回のメルマガから読書に関する新コーナーが始まります。
きっかけはメルマガ担当の総務情報委員会での会話からだったのですが、
あまりに読書の話が盛り上がり委員会終了後には会場の隣の本屋に数名で
行ってしまいました。(笑)
どんな内容の新コーナーなのかお楽しみに!!きっと皆さんも新たな発見
があると思います。

先月の10月例会は「青工会、秋の大運動会」でした。参加された会員の
皆さまありがとうございました。午前中は体力測定、午後は競技と、久し
ぶりに体を動かして文字どおり疲れた方が多かったと思います(笑)
体力測定の体力年齢の結果に「このままじゃヤバい!!」と感じて、トレー
ニングを始めた人もいるのではないでしょうか。自分も体力年齢は想像し
ていたとおりのダメダメな結果でしたが、握力検査にはショックを受けま
した。というのも、利き腕は右手だけど握力は何故か左の方が強かったの
が、何度やっても左が弱い!どうやら去年に左手の中指を骨折した事で、
前より力が入らなくなってしまったようです。今回の事でも、故障が無い
事の大事さ・健康でいる事の大切さを実感しました。やはり人間は定期的
に適度な運動して、健康を維持しなければいけませんね。

また、午後の様々な競技では 青工会魂炸裂!!といった感じで、それぞ
れのチームが一丸となり真剣に取り組んでいました。と言うか「こんなに
マジにならなくても・・・」って程に頑張ってましたね(笑)特に綱引き
の時は、半端ない力の入れように見ていて思わず笑ってしまったけど、如
何なる時も手を抜かない所は「さすが青工会会員だなぁ」と感心しました。

今までにない例会で、会場に着くまではこの例会に対する会員の反応がど
うなのか不安でしたが、皆さん朝からテンションが高く、1日真剣に楽し
んで取り組んでくれているのを見て安心しました。

更に、懇親会でも多くの人から「毎年1回こんな例会があってもいい」と
いった感想を聞けたのが何より良かったです。本当にいい例会になったと
思います。宮下委員長率いる総務情報委員会の皆さん、企画・準備・運営
ご苦労様でした。

今月の11月例会は、毎年恒例の「テクノフェア」です。今年は11月2
0日(木)〜22日(土)の開催になっています。今年はブース展開も参
加型にし、来場者に見て貰うだけではないブースになっています。また、
子供向けの体験教室も去年までとは違う内容です。この例会は、会の活動
や会員企業の事・ものづくりの楽しさ等を対外的にPRすると共に、会員
の皆さんにも改めてそれらの事を認識して頂ける場となっております。担
当はものづくり委員会ですが会全体・会員全体で作り上げる例会ですので、
多くの方の参加をよろしくおねがいします。みんなで青工会ブースを盛り
上げていきましょう!!

それでは今月も元気よく、 Enjoy Life Enjoy 青工会で参りましょう!!


□■ 10月例会のご報告 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
■□──────────────────◆◇ 総務情報委員会 ◇◆

平成20年10月19日(日)に緑ヶ丘スポーツ公園 小体育館におきま
して10月例会「青工会 秋の大運動会」を開催いたしました。この例会
では、自らの健康状態を把握していただき、今後の体力づくりに活かして
いただく点と、チーム戦での競技により会員の親睦と連携を図り、協力す
る事の大切さを実感していただくという目的がありました。

会員の集まりも良く、定刻通りに小松副委員長の司会で開会式が始まりま
した。原副会長の開会宣言、新入会員の土屋会員によります活動趣意書唱
和、橋爪会長の挨拶、宮下委員長による大会趣意説明と進み、秋山会員と
新田会員による選手宣誓では狙い通り会場の爆笑を誘い、会場は一気に和
みました。会員の皆様には、体育座りをしていただき運動会の雰囲気を演
出しました。

午前に予定していました体力測定では、山梨県体育協会の職員によります
測定の説明後、各自体力測定に移りました。測定後、測定結果がプリント
された物を受け取り、健康に関する話と各項目の説明をしていただきまし
た。その中で「今回の測定結果はこの10年でも最低の団体ですね」と言
われ、会員の皆様も健康づくりを心がけた事かと思います。

12:00より昼食となり今例会の趣意にそったヘルシーな弁当を太陽の
下、思い思いの場所で食べました。約500キロカロリーの弁当でしたが、
皆おいしい!おいしい!と言っていました。

13:00より長田(守)副委員長が前に出て皆でラジオ体操をしました。
その後運動会競技である障害物競走、ムカデ競争、大縄跳び、をしました。
疲れの見える会員の為、10分間の休憩を挟み、ソフトバレーボール、綱
引きと競技を行いました。各競技、真剣な中にも笑顔や声援が混じりとて
も盛り上がっていました。

競技終了後、閉会式が行われました。表彰式では大接戦を制した内田監事
率いる、うさぎさんチームが優勝しました。賞品の授与の後、体力測定の
成績の一番良かった人と、悪かった人を表彰しました。ちなみに一番年齢
より体力があったのは、吉野会員でした。一番年齢より体力がなかったの
は、細川会員でした。

今回の例会における目的である、健康の大切さの実感、会員の親睦と連携、
リフレッシュしてスポーツを楽しむ、という点では全てが達成できたので
はないかと思います。懇親会でも定期的に、体力測定と運動会をやりたい
と多くの方に言っていただきました。

委員会内でも、プログラムから飾る花、競技に使う道具まで、すべて手作
りで進めてきました。そのことで委員会でも、絶対成功させようと盛り上
がり、担当例会という実感と責任が生まれ、各自がすべての流れを把握し
スムーズな運営に繋がりました。

最後に日曜日にも関わらず参加していただいた皆様、残念ながら参加でき
なかったけれど、気遣っていただいた皆様、本当にありがとうございまし
た。 


□■ 11月例会のご案内 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
■□─────────────────◆◇ ものづくり委員会 ◇◆

さて、11月例会は、アイメッセにて3日間開催される「山梨テクノフェア
&マルチメディアエキスポ」に山梨青年工業会で出展いたします。
今回、青工会は山梨県内外へ青工会及び所属する各会員企業をアピールし
会員企業の販路拡大・営業活動の一助として頂く事。また、子供たちへ
「ものづくりの楽しさ」を感じて頂く事を目的としてテクノフェアに参加
致します。

この目的を達成するために私たちものづくり委員会では色々と準備をして
きました。しかし、11月例会を成功させるためには各会員みなさま一人一
人の力がどうしても必要になります。ぜひ会員の皆様に参加していただき、
各会員企業および青工会を存分にアピールして下さい。宜しくお願いいた
します。
     事業内容:
1.青工会の会員企業案内パネルの展示
2.青工会の活動内容と各委員会のパネルの展示
3.リーフレットの配布による新入会員の獲得
4.子供ものづくり体験教室を甲府商工会議所と共同開催
5.My箸造り体験コーナーの随時開催
6.ものづくり委員会で制作した廃油ストーブの展示
                                      記
1.展示準備日時:  平成20年11月19日(水)14:30 〜 18:00

2.テクノフェア開催日時:平成20年11月20日(木)10:00 〜 18:00
             平成20年11月21日(金)10:00 〜 18:00
             平成20年11月22日(土)10:00 〜 16:00

3.場 所:   アイメッセ

4.出席について:
例会ですので、出席については会規に基づき、   青工会ブースに90分
以上の参加にて出席扱いとなります。また、3日間という長期の例会にな
りますので、誠に勝手ながら、出席につきましては各委員会でまとめてい
ただきたいと思います。(お手数おかけしますが、各委員長様、取りまと
めをお願いいたします。)


□■ リレーコラム 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
■□───────────◆◇ (株)三興山梨 雨宮康順さん ◇◆

皆さんこんにちは。(株)三興山梨の雨宮康順(やすまさ)です。青工会
の皆様には日頃大変にお世話になり,また色々な場面において学ぶことの
喜びを与えて頂けることにこの場をお借りして御礼申し上げます。また多
くのシニアの先輩方に御指導やこの会を温かく支えて頂いていることに深
く感謝を申し上げます。今や青工会は私の財産となっております。心より
皆々様方に感謝申し上げます。

我が(株)三興山梨は主に工業用の精密部品におけるシルクスクリーンの
印刷を行っております。それ以外ではグラフィックパネルやタッチパネル
の製造。銘板加工・彫刻加工・アクリル加工。各種野外看板・室内看板な
どの多種多様な製品を提供しております。

今回のコラムは風土ある山梨の勝沼ワインについてお話したいと思います。
私は幼少よりこの勝沼に生を享けました。この勝沼町は甲府盆地の東に位
置します。ぶどうの産地,またワイン生産地としても古くから全国の人々
に親しまれております。勝沼には50社のワイナリーがあり,収穫の時季
である秋には毎年多くの観光客で賑わっております。また新酒ワインの仕
込みの時季も重なる為街の至る所でワインの芳ばしい香りが街を筒に込む
幻想的で神秘的な世界が感じ取れます。

ワインはぶどうを原料として醸造したお酒です。ワイン(wine)は英語で
すが,フランス語ではヴァン(vin),ドイツ語ではヴァイン(wein),
イタリア語,スペイン語ではヴィノ(vino),ポルトガル語ではヴィニョ
(vinho)と呼びます。いずれもラテン語のぶどう酒の意味のヴィヌム
(vinum)より由来したものです。

ここで勝沼ワインの原料となるぶどう品種を紹介します。赤ワイン・・・
マスカット・ベリーA種。糖度は高く,21〜22度に達します。酸味も
あり,食味は濃厚で品質よく,赤ワイン用原料として日本の第1位品種で
す。白ワイン・・・甲州種。山梨県原産で,栽培歴は800年と言われ,
中国から仏教が伝来したころ,種子で運ばれてきた実生とも言われている
歴史的品種です。風味よく,多汁で果皮は厚く果肉との離れもよく食べや
すい品種です。糖度も高く18度以上になります。酸味適度で,渋味も若
干あり,香りはほとんどありません。生食用のみならず,日本の白ワイン
用原料ぶどうとしても日本第1位の地位を誇っております。基本的な味の
表現の仕方は赤ワインであれば軽い(コクのない)ものか重い(コクのあ
る)ものか,白なら甘口か辛口かの表現が望ましいです。 赤と白の飲み
ごろ温度は赤ワインであれば17〜18℃くらいが飲みごろです。軽くフ
レッシュな赤ワインは,10℃ほどに冷やすのがベストでしょう。白ワイ
ンは7〜10℃が目安です。冷蔵庫で2〜3時間冷やすと飲みごろになり
ますね。甘口は5〜7℃くらいがベスト。ワインのアルコール分は10〜
12%です。ウイスキーの42%,日本酒の15〜16%ほどに比べて軽
く,アルカリ性飲料です。

ワインは健康に害する大腸菌やサルモネラ菌などの恐い細菌に対する強い
抗菌効果が認められています。また,胃腸が疲れて食欲が落ちているよう
な時にも回復にも効果的です。実際私も会社を経営しながら農業も行って
おります。勿論ぶどうの栽培ワインの醸造です。近年高齢化が進み若年後
継者が危ぶまれております。農業は天災にも非常に左右されます。寒暖の
差が非常に強い勝沼ですからこそ良いぶどうや良いワインをお客様に提供
出来るように努力しております。製造業とは全く違う農業は最高です。自
然なのです。ぶどうやワインのことならお気軽に何でも聞いてください。
また次回コラムを頂いたら熱くラグビー秘話でもお話できればと思います。

勝沼おすすめスポット(私が普段お世話になっている主な企業様です)
ぶどうの丘 様 (天空の湯もどうぞ)
http://www.budounooka.com/index.php
ワインカーブ 様
http://budounooka.com/tunel/index.html
株式会社シャトー勝沼 様
http://www.chateauk.co.jp/index.html
蒼龍葡萄酒株式会社 様
http://www.soryu-wine.com

<雨宮会員、ありがとうございました。
      次回は、渡辺自動車整備工場の渡辺直樹会員
                   よろしくおねがいします>


□■ シニアリレーコラム 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
■□─────────◆◇ 初鹿会計事務所  初鹿武仁シニア ◇◆

Q1.近況をお聞かせいただけますでしょうか。
 
私は会計事務所を営んでいますが、税務申告業務以外にも労務、経営、
資産運用コ-チング、事務派遣等行っており、次の事業として中小企業
の経営が厳しい中、経営をサポ-トする新たな業務を展開し始めました。
戦力的な経営をするツ-ルです。24名のスタッフが社運をかけて取り
組んでいます。興味のある方は内容だけでもかまいませんので、一報い
ただければ幸いです。

Q2.本会在籍時の印象深い思い出をお聞かせいただけますでしょうか。
  
2期連続して、副会長をおおせつかったことです。強い仲間意識とアッ
トホ-ムな環境の中でポジションどりが難しく、四苦八苦したことが思
い出されます。

Q3.今の本会に要望や期待することがありましたらお願いします。 
 
外部からは「ぬるま湯につかっている」、「考え方があまい」というよ
うな発言がありますが、人間には、心のよりどころ的な仲間、場所が絶
対必要です。ぜひ今のカラ-を維持して、他の発言に動かされず、その
カラ-を更に発展させていただきたいと思います。

Q4.その他、何かございましたらお願いいたします。
 
知り合った頃の橋爪会長は、気の良い青年であり、体格に似合わない気
配りのできる好青年でした。私が卒業した後、立派に成長され、会長職
をまっとうしていることを、兄貴的な目線でみるとすっごく嬉しく思い
ます。シニアにもいろいろお声をかけていただきたいです。


<初鹿武仁シニア、ありがとうございました。
      次回は、(株)輿石産業の輿石修シニア、
                   よろしくお願い致します。>


□■ 「私の業界の今」 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
■□────────────◆◇ (株)松下製作所 松下清人 ◇◆

「プレス業界について」

 私どもの会社では、「プレス用の金型の製作とプレス加工」をしており
ます。そして、私が書かせて頂く業界のお話は、あくまでも弊社から見た
現状ですのであらかじめご了承下さい。

 「大変な事になって来たな」その一言ではないかと思います。(今に始
まったことでは無いと言う方もいらっしゃるでしょうが)日本の産業の象
徴でもある車産業(特にTOYOTA)の減産・減益の発表はみなさんも
お聞きになっていると思いますが、当社も売上げの数十パーセントを車業
界に頼っておりますので影響が出ております。車産業に携わっていれば大
丈夫だろう、というような気持ちが私も何処かにありましたが、それもこ
こで完全に崩れました。

 このシリーズで、峰岸監事に材料の高騰のお話を頂いた頃には、値上げ
交渉に走り、前回の若尾副会長に鉄スクラップのお話を頂いた頃からスク
ラップが急落しておりますので、また交渉に走り、本来の会社としての営
業の仕事がほとんど出来ないままそのような交渉事に日々追われている、
そんな状態です。

 来年は当社も50周年という節目の年を迎えます。今まで培ってきた技
術や経験を、もう一度振り返る良い機会としようと自分に言い聞かせてい
ます。新しい事へチャレンジし、タイのKoratMatsushitaとの連携を深め
ながら、この難局に立ち向かって行きたいと思います。その為に私が当社
会長にもらった大切なキーワードが、「チャレンジ」と「元気に明るく楽
しく」です。なかなか良いニュースが無い中で下を向きがちですが、以前
古守会員も原稿の最後に言っていましたが、お客様に感謝をし、品質・納
期等が厳しくても、それに答えるべく頑張る。そんな当たり前の事を今は
コツコツとやるしか無いのだろうと思います。


□■ 「中国投資」 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
■□─────────────────────◆◇ 内田監事 ◇◆

中国投資失敗談(その4)

前回からの続きです。(今年から読んでいる人は、青工会メルマガ・バッ
クナンバーの第63号、第65号にこの前の物語が書いてありますので、
そちらも読んでみて下さい。ちなみに、全て実話です!==本当に?)

「日本式カフェバー」で飲食事業をはじめることにした。
当時、福州市にはマクドナルドの1号店がオープンしたばかりで、連日大
盛況だった。店の入口では家族揃って記念撮影をしている。中国人も、若
い人たちはハンバーガーとコーヒーに抵抗がないようだった。上海にいたっ
ては、普通の喫茶店でも大賑わいで、カフェの大きな可能性を感じていた。

しかし問題が一つあった。「お金がない!」ことである。
日本はバブルが弾けた後で景気が悪く、手持ち資金は少ししかなかった。
中国投資用に銀行から借りたお金も美容室の権利金でなくなっていた。
そこで考えたのは“直接金融”。つまり、この事業に投資してくれる人を
募ることにしたのだ。一口100万円で、銀行よりも良い利回りを設定、
ただし事業が失敗したら投資金は保証できないという条件だったが、22
口分(2,200万円)集まった。これに自己資金を足して資本金はでき
た。

まず香港に中国投資用の会社を作った。日本から直接中国に投資すると、
利益金として国内に持ち帰ったお金に日本の高い税金が掛けられてしまう。
そこで、中国に投資する場合は普通香港を経由して投資する。香港の最高
税率は約16%、しかもキャピタルゲイン課税は無税なので、儲かったお
金はそのまま残ることになる。
実は美容室事業の時も、日本のある大手監査法人に依頼して香港法人を設
立していた。その時は担当の公認会計士を呼んで中国投資の税金問題につ
いて色々と聞いたが、彼は明確に答えられなかった(それなのに100万
円も報酬を取られていた)。今回は自分で香港の会計事務所に直接法人設
立を依頼したところ30万円で済んだ(あの監査法人は70万円も抜いて
いた!)。

次に中国での会社設立だが、中国に会社を作る場合「合弁」「合作」「独
資」の3つの形態があった。「合弁」や「合作」は、中国側のパートナー
と共同で会社を作る形態であり、中国側が合意しない限り日本側の意向が
通り難く、特に「合弁」ではトラブルを多く聞いていた。
自由に経営するためには「独資」が最も良いのだが、簡単には許可が降り
ない。特に飲食店の場合は、「中国国内で中国人からお金を取って、それ
を日本に持ち去る」という中国が最も嫌う形なので、独資の営業許可を取
るのは大変難しい(というより、前例はなかった)。
この独資による飲食店の営業許可取得は、友人のB氏が担当した。
B氏いわく「内田はどうやって許可を取ったか知らない方がいいよ。いざ
という時、知らないで通るから。」……相当危なそうである。彼は一体ど
んな手で許可を取ったのだろう?(私は本当に全く知らない。)
恐らく私の会社が、飲食店としては福建省で「独資」として作られた最初
の日本企業ではないかと思う。

事業コンセプトは“日本式カフェ&バー”。
テラス風の明るいカフェ・エリアと、少し暗めのシックなバー・エリアの
2つの部分からなるお店とした。
当時の中国人は“日本式”というフレーズに弱かった。“日本式”は良い
もので高級だというイメージがあった。
立地は、福州市の中心部に新しく開通した道路沿いの新築ビル1階。隣半
分は既に24時間営業の中華料理店が開店しており、大勢のお客さんが来
ていた。私は空いていた隣半分(約100坪)を借りた。一等地で新築と
いうこともあり、家賃はとても高かった(たぶん甲府の中心より高い?)。
100坪もあるので、1ヶ月の家賃総額は当初の見込みより多くなってし
まった。

店舗設計、改装、什器備品購入、食材や酒の仕入、スタッフの採用・教育、
事前の広告宣伝、などなど。結構費用が掛かり、資本金はあっという間に
減っていった。それでもオープンさえすればお客様は必ず来ると信じてい
た。
毎月中国に出張し、行けば1週間〜10日間滞在した。ホテルに泊まって
いると高くつくので、ブティックを出店する人と共同で外国人向けのマン
ションを借りて住んだ。

そして何とかオープンにたどり着いた。
店の名前は「J’s Cafe & Bar」。
美容室の時はオープンまで行き着かなかったが、今回はオープンできた。
しかしこの時、既に資金は残り僅かとなってしまっていた。

 (次号に続く)


□■□■□■□■□ Enjoy 活字Life ■□■□■□■□■□

総務委員会では、よく本の話で盛り上がります。

ミステリーなどのフィクションの話が多いです。「この本は絶対お勧め」
とか、「この作家が面白い」という話のおかげで、私自身も全然知らなか
った作家に出会えたりと、最近とても楽しい読書生活にはまっております。

そんな折、せっかくならメルマガでやってみようと、先日の委員会で話が
出ました。ビジネス本や、自己啓発本などは、結構メルマガで紹介されて
いましたが、エンターテイメントはなんとなく気が引けるような感じがあ
りました。でも、「Enjoy Life」 面白い本は日常に潤いを与
えてくれます。

ジャンルは問わず、独りよがりOKということで、会員の皆様の、お気に
入りの本、お勧めの作家をぜひともメルマガで教えていただければ楽しい
のではないか、ということでこの企画をスタートしてみたいと思います。

形式として

お勧めの本  (お勧めの作家)
著者名    (その代表作)
出版社    (代表作の出版社等)
ジャンル   (目安程度で)     
コメント   (ネタばれしない程度に)

という感じで自由に書いていただければと思います。指名式でやるとリレ
ーコラムとかぶる上に、私は活字は苦手という方もいると思うので、最初
は総務のメンバーに書いてもらいながら、皆さんの紹介を募集する様にし
て行こうかと思います。

是非!皆に読んでもらいたい本があります!!と言う方は総務情報委員会
委員長の宮下まで遠慮せずに、ご連絡下さい。

宛先は j.cool0928@gmail.com まで!


<<総務情報委員会 鈴木一郎さんのお勧め>>

お勧めの本   天使の囀り
著者名    貴志祐介
出版     角川ホラー文庫
ジャンル   ホラー 
コメント   読んだのは7〜8年前ですが、いまだに私の中で人に勧め
       たい作品No1です。読み進めると、どんどん引き込まれ
       ていきますが、ここまでぶっ飛んだ話が果たして破綻なく
       終わることが出来るのか?と逆に心配になってくる位、恐
       ろしく面白いです。この作者の持つ力量が怒涛の如く押し
       寄せる、間違いなく彼の最高傑作だと思う一冊です。

お勧めの作家 伊坂幸太郎
主要作品   オーデュボンの祈り
出版     新潮文庫
ジャンル   ミステリー?(ジャンルは微妙です)
コメント   全然知らなかった若手の作家なのですが、数ヶ月前にたま
       たまこの著者の「重力ピエロ」という文庫本を、何気なく
       買って読んでみたら結構面白くて、9冊ある文庫化された
       彼の作品を立て続けに全部読んでしまいました若い層には
       相当人気がある作家のようです。作品ごとに異なった魅力
       がありますが、この作者はさりげなく過去の自分の作品を
       別の小説にリンクさせるので、古い作品から読んでいくと
       面白いかな、ということで主要作品をデビュー作のオーデ
       ュボンにしてみました。  


………………………… <<<< 編集後記  >>>> ……………………………

今月も原稿を頂いたみなさんありがとうございました。
 まずは今月の「私の業界の今」諸事情がございまして、勝手に私が書か
せて頂きました。楽しみにされていた方には申し訳ございませんでした。
又、私の勝手な指名により一部の会員の方には大変不愉快な思いをさせて
しまい申し訳ございませんでした。私が編集をさせて頂くメルマガも折り
返しを迎えましたが、今後このような事の無いように編集をさせて頂きま
す。
 さて来月の「私の業界の今」はアド創造の田澤明会員にお願いしたいと
思います。よろしくお願い致します。
 「中国投資」もさらに興味深くなってきましたね。また、今月は新しい
企画もスタートしました。皆様もドンドン参加して下さい。
                         <<松下清人>>

●メールの配信先を変更したい方は、総務情報委員会までご連絡ください。
●青工会HP掲載内容の変更も、総務情報委員会までご連絡ください。

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 [ 青工会メールマガジン ]
  ■ 発行責任者:橋爪千春 (山梨青年工業会 第37代会長)
  ■ 編集長  :宮下 純 (山梨青年工業会 総務情報委員長)
  ■ 制作者  :松下清人 (山梨青年工業会 総務情報委員)
  ■ 発 行  :山梨青年工業会 総務情報委員会
  ■ ホームページ:http://www.seikoukai.net/
  ■ メルマガ・バックナンバー:http://www.seikoukai.net/ml.html
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