営業技術委員会担当の6月例会を6月15日(木)甲府商工会議所201号室で開催しました。青工会の先輩であり、第15代の会長である向山邦史シニアを招いて「環境問題と経営」と題して講演して頂きその後、会員同士で環境について ディスカッションを行いました。
渡辺副委員長の司会のもと、村松副会長の開会宣言、秋山会員の活動趣意書唱和、会長挨拶と続きました。向山シニアの講演が始まり、まず「環境問題の現状」のお話がありました。その中で、「日本は多くの穀物を輸入して、毎日多くの食料を廃棄している」。世界には食料難で苦しんでいる人達が多くいることを考えれば由々しき事だと思います。
また、向山塗料(株)さんで環境問題に取り組んだ事により、1500万以上の経費を削減できたと言う話には驚かされました。かなり徹底した活動をしなければ達成されない事だと思います。
講演終盤には、向山シニアの人生観、幸福論的なお話もいただきました。「勝ち続けることが本当に幸せなのか?負ける事のほうが難しくて、勇気がいる」。この言葉には、異論も多くあると思いますが、今の資本主義の世の中では、お金や物を多く得る事が勝ちと言う価値観が蔓延しています。その価値観が本当に私たちにとって幸せなものなのか? それは、私たちが自ら勉強して、真剣に考えていかなければいけない事だと感じました。
向山塗料(株)さんの経営では、「いくら儲けたって地球を住めない星にしてしまったら何の意味もない」「それは子孫のためになるか」を最終判断基準として経営を行っているそうです。この経営方針から考えれば、環境への取り組みはごく当たり前のことだと感じました。
改めて、会社とは経営者や従業員、その家族が幸せになる為の手段として存在するもので、その会社を永続的に経営する手段として利益を上げる。会社の利益を上げる為に・・・・環境破壊をする。現実として環境問題のほとんどの原因が、経済の発展、利便性の追求、利己利潤の追求により生まれたもので、手段が目的になってしまっていると思います。経済や会社が繁栄していく事は、必要な事で大切だと思います。しかし、目的からぶれることなくどのように取り組んでいくかが、一番重要なことだと感じました。
また、今回例会で取り上げた環境問題にしても、「企業の社会的責任が問われるから」「社会問題になっているから」「規制や法律で決まっているから」取り組みを行うではなく、個人の生活や会社経営の根本に環境という必要不可欠なものがある以上、「守らなければいけないから」取り組みを行うという自主的な考えの下、環境問題に取り組んでもらいたいと思います。
営業技術委員会 委員長 中島正裕
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